ところで、「あなたの為にアドバイスをしてくれている」人の言葉を信頼・信用して聞き入れていますか?
アドバイスに関係のない事で、途中で嫌気がさしたりして、その人の言葉を跳ねのけてしまってませんか?
もしそうなら、もったいないことをしていますよね。
harutoです。
会社で、社長が訓示されるとき「人材が財産」という話をよく聞きます。それを訊くと良い会社(社長さん)なんだと思います。
それを疑うところはありません。
勿論、あなたもその財産の中の一人です。
ところがこの「人」が好待遇を約束されたとたん、守りに入るという姿勢になったが最後その下の組織は硬直化を始めるのです。
そうならないようあなたも注意しましょう。
多くが「その予備軍」と思って間違いありません。
エントロピーに向かっている
ちなみに「エントロピー」という記述を使っていますが、ここでは次の意味合いで考えて頂くとスムーズに理解できると思います。
エントロピー = 秩序から無秩序に向かったら、もう決して戻れない(戻らない)
こんな意味があるという具合に考えてください。
本来の意味からは、少し外れますけど。
熱力学および統計力学において定義される示量性の状態量であると、熱は高い方から低い方へ移るがその逆は無い。という感じの法則です。
自然界では常に「小さい→大きい(秩序→無秩序)」という方向に向かっていくとしたのが「エントロピー増大の法則」だとも。
で、それを人の心になぞって、ここでは解説してみました。
エントロピーとは何ぞや?とマジ調べする場合は、ググってくださいね。
人が組織を硬直させる原因がこのエントロピーに向かった時です。
向かってしまうと退き消せないというほど危ないことを分かった
上で臨みましょう。
会社の組織や、軍隊であれ人が集まって形成されるものですので、それだけに機能するかしないかも、すべて人ありきです。
そうした原因には上長に起因することがあり、または、部下の質に起因することも考えられます。
ここでいう組織を硬直させるとは、これは上に立つ人という事になるでしょう。
これを理解していないと・・・
例えばこんな人に、心当たりがあればビンゴ!です。
あるクラスまで柔軟な思考ができて、部下のみならず同僚からも信頼されていた人物が、昇進して自分の将来が見えた途端に豹変するケースです。
「まるで人が変わった!」という表現があるが、まさにそれがぴったり当てはまるような別人が出来上がってしまっているのです。
高圧的になり、権限を全て握りたがり、ミスを惧れて積極性が欠ける・・・
だから、部下に対しては威張り散らす。細かいことまで掌握しないと気が済まない。 それに...
新たな企画やアイデアには必ずブレーキを掛ける。
こうなると、彼の下に属する組織は硬直化して、これまで発揮していた機能が衰退していき、そうなれば、当然部下の士気が低下する訳ですから、当然の成り行きです。
こうなった人はもうエントロピーに向かっているのです。
一度エントロピーにむかったら、終始にわたり積極性を求め、より新たな局面を拓こうとする人は皆無に近いでしょう。
現状を守る事だけに心を砕くだけです。
とすると、救世主とでも言いますか「反エントロピー」の動きが生じるのです。
フランスのナポレオンと中国では袁世凱
「反エントロピー」の動きを見せたのは、フランスのナポレオンとか中国では袁世凱です。
これが全体を制圧することができれば、再び組織は活性化できるようになる。
しかしながら、上位下達の組織だと、エントロピー派が押さえつけるでしょう。
この反エントロピーが勝利した例が、明治維新です。
この指導者たちは若く二十から三十代の若者たちが中心となって「尊皇」というスローガンで、当時の各藩の利害を対局で一致させて、広く支持を得る事が出来たのです。
ナポレオンの成功もまた、反エントロピーと言えますね。
王や貴族が中心となった当時のフランスが、エントロピーの典型でしょう。
それを大革命が打倒しましたが、あまりにも急進で、血なまぐさい結果に一般国民が離反して、そこをうまく捉えたのが若きナポレオンだったのです。
この若さが「反エントロピー」の代表として国民の人気を広く得たと言えます。
中国の辛亥革命でナポレオンと似た行動をとったのが、近代装備を有した北陽陸軍の創始者、袁世凱でした。
彼は清朝を支持して孫文の革命軍を叩き一転して孫文と交渉、その「中華民国臨時大総統」の地位を得て、清朝というエントロピーを崩壊させるのに成功したのですが、ナポレオンとは違い、大総統の地位を終身制にして一気に帝位につこうと企てたことが失敗。高齢であり国民が彼をエントロピーとしてしか、見ていなかったためではないかと思います。
まだ私が若かった頃、似た経験をしたことを思い出しました。
その人は、能力的にも一等地を抜きんでてそれでも人当たりが良く結構人気のある人でした。その人がある日「執行役員・開発本部長」という要職の地位を得て、その日を境に人柄が急変したのです。
部下の面前で部下を叱責馬頭するようになって、金銭に穢くなりお中元を現金にするように仕向けたり出入り業者からわいろを受け取ったといううわさが広まり、居場所を失ったのです。
女性でも、同僚の頃は、控えめで気が利く丁寧な言葉づかいの人だったのですが、これも昇進を機に、高飛車な物言いになり感じの悪い女に一変しました。
いずれも、待遇が良くなるということを契機として、エントロピーに転じてしまった。
こんなのは、よくある話です。
これは、本質的にそうゆうものを持っていたとも考えられますし、私やあなたが、そうならないという保証はありません。
しかし、多くの場合は、今の状態を維持したい待遇を守りに入ろうとの姿勢が、自然にそうなっていったのではないとも考えられます。
誰にでも起こり得ると思うので、マインドがいかに大事かという事ですね。
まとめ
冒頭の・・・
”世にある会社は人材が財産という人ありきの会社が多いですよね。
それは誰も疑うところはありません。
勿論あなたも、その財産の中の一人です。
ところがこの「人」が好待遇を約束されたとたん、守りに入るという姿勢になったが最後、その下の組織は硬直化を始めるのです。”
そうならないようあなたも注意しましょう。
多くが「その予備軍」と思ってても間違いじゃありませんので。
私も、あなたも、エントロピーに向かわないよう、マインド(セルフイメージ)を自身でコントロールしましょう!
ところで、あなたは、あなたの為に何かアドバイスをしてくれている人の言葉を信頼できていますか?
途中で諦めて、その人の言葉を跳ねのけてしまてませんか?
もしそうなら、もったいないことをしていますよね・・・。
最後まで、ご拝読頂きありがとうございました。